【睡眠】と聞くとあなたはどんなことを思い浮かべますか?
身体の休息だけでなく、脳の中では記憶の処理などが行われているといったことは聞き覚えあるかもしれません。そんな睡眠についての豆知識を交えながら睡眠の重要性について列挙していきます。
豆知識1つ目 『睡眠リズム』
体内時計ともよばれ、起きている時と寝ている時の関係はよくシーソーに例えられます。
目が覚める力(覚醒)が強いと起きていられますが、朝から夜へと近づくと、逆に眠くなる力が強くなります。このリズムについて、眠りに入る時間がばらついたり、海外旅行で時差の影響などでおかしくなることがあります。それは、普段眠ろうとしても眠くならない睡眠障害へと発展することがあります。睡眠リズムを正常に戻す機能は生き物に備わっており、左右の眼球から脳へと伸びる視神経の交差する場所で『視交叉上核』という領域がそのリズムを担っております。朝起きたら日の光に当たると睡眠リズムがリセットされ、通常通りのリズムに戻る仕組みです。
豆知識2つ目 『睡眠圧』
あまり想像しにくいで言葉ですが、例えるなら徹夜をして睡眠不足になると、眠くなる力がどんどん強くなり、いつもより長く深く眠らなければとなってしまうことです。睡眠障害にかかり、睡眠リズムもなかなか戻らない方はお薬を処方されることもあります。以前、ブログで挙げた内容を良ければご覧いただけると嬉しいです。
そこで睡眠薬について触れましたが、お薬の種類のほとんどは覚醒する力を抑制することに使われています。一方で睡眠圧を強める眠気の元となる正体はわかっておりません。
豆知識3つ目 『ノンレム・レム睡眠の役割』
よく睡眠の話でレム睡眠とノンレム睡眠という言葉を聞きますが、元々どんな働きなのか?これについて簡単に説明すると『ノンレム睡眠』は①記憶の定着②脳の老廃物の排出
これらを行っていると考えられております。『レム睡眠』は①夢を見る②脳血流が盛んになる。ノンレム睡眠とレム睡眠の割合は75%:25%と考えられており、圧倒的にノンレム睡眠の時間のほうが多いです。では、ノンレム睡眠のほうが重要なのかと聞かれるとそうではなく、そのバランスが大事だと言えます。眠っている人の脳波計・筋電図での計測で、レム睡眠時はノンレム睡眠よりも脳波が活発になり、眼球以外の全身の筋緊張が低下します。また、徹夜であったり長期間眠らない時間が長い時に眠るとレム睡眠の割合が増えることが報告されております。そのため、レム睡眠時は脳の何らかの処理が行われてながら、全身の血流を促して身体の休養をとっている考えられております。ただレム睡眠の役割について不明瞭な点があり、まだまだ謎に包まれております。
以上3つの豆知識をご紹介しました。まだまだ睡眠についてはわかっていないことが多く奥深さがあるのですが、最近ではapple watchなどのウェアブル端末の発達でノンレム睡眠・レム睡眠を計測してくれたり、一番良いタイミングの起床時間に起こしてくれたり便利になったので様々ことが解明される日が近いかもしれません。ただ、健康に関わる睡眠については原則、規則正しい睡眠リズムや運動、食事、身体に合った寝具選びなどが良い睡眠の本筋です。もしも、睡眠のことで気になる方はぜひ当院までご相談ください。
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