医療業界の見解を総合的にまとめると、痛み止めは基本的には使わない、使うとしても短期間でしか使わないことを推奨されております。しかし、現在は痛み止めはコンビニでもに簡単に手に入ります。中には、何かの病気でお医者さんから処方された薬と市販薬の痛み止めを併用される方も伺うことがあります。市販の痛み止めを使うのは個々人の判断に委ねられておりますが、その知識は正確でないことが多いです。各言う私も学生時代に処方された痛み止めを過信してしまい、傷口が化膿して入院するはめになりました(全くもって恥ずかしい限りです)。それを機に知識のある先生方から痛み止めとの上手な付き合い方を学ぶことができ、薬に対する正しい知識を修めようと思ういました。
なので、これから痛み止めを使う可能性がある方やどんな時に痛み止めを使うのが良いか簡単な基準を知りたい方向けに、私個人が行っている判断基準として、痛みの強さを3段階と分けた場合の痛み止めとの上手に付き合い方をご紹介したいと思います。
その前に、まず元々痛みは、人に警戒心を持たせることで、抱えている異常から生命を守るために本能的に備わっている大切な信号です。仮にその信号を弱めて、異常を放置したその後は何となく想像できますでしょうか?痛みの信号が出続けるだけで苦しい状態が継続されるだけでなく、機械であれば異常箇所が壊れるだけですが、人であればその影響が全体的に出てくる病気もあります。とはいえ、対処方法がわかないのであれば痛み止めに頼りたくなるのはごく自然な行動です。では、痛みの原因に対しても上手に対処できるようご紹介します。なお、市販薬を購入する際は薬局の管理薬剤師さんに相談することを強くお勧めします。同様に特定の部位や関節が痛む方はお近くの整形外科や整骨院の受診をお願い致します。
①軽い重だるさを感じて、気付いたら不快な痛みを認識したという場合、それは血行不良の可能性が高いのです。現代人のほとんどはこれに当てはまる為、動けるならラジオ体操程度の負荷で動いて血の巡りを良くしましょう。痛み止めの種類によっては血管を狭くする効果もあるので、使うとしても飲み薬でなく湿布薬を痛む箇所に貼って様子をみましょう。頭痛であれば、目の疲れや首の筋肉のこわばりからくる血流の悪化が原因の場合もあるので目元や首元を温めてみましょう。
②痛みを評価する際、Pain scale(ペインスケール)と呼ばれる方法があり、簡単に言うと全く痛くないのが0としたら人生で一番の痛みが10とします。これが4−6の場合または軽い体操や湿布薬でもあまり効かない場合、体質改善として生活習慣を見直してみてください。基本的には原因がないのに痛みが続く場合、より強い痛み止めを試すよりも食生活が乱れていればバランスの良い食事を意識したり、運動不足であれば運動習慣を作る、睡眠時間が乱れていれば一定時間睡眠を取るなどの方が痛みに対して有効です。もしも痛み止めを使うなら、ロキソプロフェンやイブプロフェン、アセトアミノフェンを含む痛み止めを1・2日間程度の短期間に留めておくことが重要です。もちろん1・2日間程度で体質は変わりませんが、以前より痛みが緩和してるならぜひ継続することをお勧めします。
③かなりの痛みで我慢の限界が10であれば7−10くらいの場合は症状にあった痛み止めを飲んで、その日の内に近くの病院にかかりましょう。どんな症状でも専門のお医者さんの判断を委ねることが最優先されます。もちろん飲んだ痛み止めのこともお医者さんにお伝えください。
誤解を招いていたかもしれませんが、市販薬の痛み止めは上手な使い方をすればもちろんその時、痛みで困った状況は脱することができます。ただし、前述の通りあくまでその信号を弱めているだけです。部活動での大きな大会や仕事で重要な取り引きなどで穴を開けられないこともあると思いますが、確実に痛みの原因を特定することの方がその方の将来に重要になってきます。
以上3段階で考える痛み止めとの上手な付き合い方をご紹介しました。ぜひ皆さんも痛み止めを安易に使う前に、少しだけ上記の方法を試したり、ご自身の症状を調べてから使うかを判断してみてください。もっと言うとかかりつけ医もしくは薬局におられる管理薬剤師の先生にご相談することが間違いない判断度と言えます。正しい知識であなたがより良い生活を送れることを祈っております。
Basis鍼灸整骨院 浅野裕彦
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